【HDMI接続、シャープ「アクオス」のサブモニターから音がでない】
コロナ禍でテレワークを導入する企業が増えつつある中、障害対応エンジニアとして企業先での対応でなく個人宅に訪問し対応する機会が増えてきています。
障害対応の中でも「サブモニターから音がでない」障害は多く、未だ難しいと思う案件の一つです。音がでない要因が多く、相性もあります。
ここでの相性とは大枠である規格が同じでもその中身はメーカー毎微妙に異なっており、使えないわけではありませんが、特定のメーカーのものと組み合わせると不具合を起こすことを指します。
テレワークをしている方が使うパソコンは会社から貸与されていますが、サブモニターを貸与している企業は少なく、多くのお客様はご自分で用意しています。新品で購入されている方もいれば、使わなくなったテレビをサブモニターにしているケースもあります。
ここでは、液晶テレビシャープ「アクオス (AQUOS)」から音が出ない障害について述べていきます。なぜ「アクオス」なのかですが、検索結果でも有用な情報がなかったためです。
HDMI接続、「アクオス」から音がでない主な理由に
- パソコン
- ケーブル
- 液晶テレビ
- 設定
の4つに切り分けできると思います。一つひとつ見ていきましょう。
パソコン
まず、パソコンが2台ある場合、2台(A東芝.Bデル)で音が出るか試してみましょう。今回のケースではAは音がでるが、Bが出ない現象でした。
このことから、サブモニターのハード(アクオス)問題ではないことがわかります。
しかしながら、HDMI端子に障害が発生していると音や画像が出力されないことがあります。原因は頻繁な脱着です。特に営業マンや移動で使われている方が多いように思えます。接続端子の異常でしたら、ドッキングステーションの購入で一時的に解決できます。
ケーブル
次にケーブルです。HDMIと一口に言ってもバージョンがあり、バージョンが異なるだけで画像が出力されても音がでないことがあります。Verだと「1.0~2.1」の12Verが存在し、転送速度だと1スタンダード、2ハイスピード、3プレミア、4ウルトラハイスピードの4つにわけることができます。
加えて、色空間と色深度、追加機能があるためさらに複雑になります。パソコンのHDMI端子に関して詳細は書かれていないことが多いですが、デジタル家電やAV機器では詳細に記載されていることがあります。
パソコンメーカー側のHDMI端子は製造段階で主流のHDMI.VerとCPU解像度を目安にオンボードに装着していると思われます。なぜ、目安なのかの問いにはメーカー側が確かな回答がだせないからです。そのため、エンジニアはHDMIケーブルを数種類準備して対応にあたります。
液晶テレビ「アクオス」
まず試すことは、アクオス自体の障害を確認します。ハードに障害があれば音はでませんが、端子や設定、システムに不具合があれば解消できるかもしれません。
電源の抜き差し:かならず、主電源のコンセントから抜きましょう。抜いたら1分ほど待ち、しっかりと放電させましょう。
システムのアップデート:液晶テレビにもシステムのアップデートがあります。アップデートすることで改善されるかもしれません。公式サイトと実機のVerを確認しましょう。
音声の信号確認:アクオスのリモコンに「音声切換」ボタンがあります。押下るとLPCM(リニアPCM)と右上に表示されます。
HDMI接続端子:抜き差し、HDMI端子を変えてみましょう。
設定
パソコンの設定(出力形式)を確認してみましょう。筆者はこれで改善しました。
システム>サウンド>プロパティを開きます。次に、16ビット、32000Hz(FM Radio Quality)に設定します。
デフォルトでは、真ん中の16ビット、48000Hz(DVD QUality)になっています。
東芝ノートではこの設定は必要ありませんでしたが、DELLノートは必須でした。この障害で思ったことは、東芝はパソコンも製造しているが、総合家電メーカーでありHDMI端子でも互換性を確かめられて製造されていたように思いましたが、一方のDELLパソコンに特化した専門メーカーであるため、液晶テレビをサブモニターとして接続して使う概念がなかったのかもしれません。
上記で改善しない場合、メーカーサイトからソフトウェアやドライバーのアップデートを試してみましょう。